経営事項審査 評点の説明とアップのポイント        

 総合評点は基準日の状況により以下の方法で計算されます。
 基準日(決算日)前からシュミレションを行なうことが大切です。

 総合評点(P)は
        X1:工事種類別年間平均工事高
        X2:自己資本額、職員数
        Y :経営状況分析
        Z :業種別技術職員数
        W :労働福祉の状況、工事の安全成績、営業年数、建設業経理事務士等の数

     P=0.35 X1 + 0.1 X2 + 0.2 Y + 0.2 Z + 0.15 W にて計算されます

     
従って、P点のアップの為には、それぞれの点数をアップさせることが重要となります。

 激変緩和措置により4通りの申請方法から選択して申請 

 

 X1:完成工事高 

    工事種類別に2年間の平均工事高をテーブルにあてはめて計算式により点数算出をします
   

平均工事高  P点に対する影響
  60,000千    4.2
  80,000     4.55  
 100,000    8.4  
 120,000    8.75
 150,000    8.4

     アップのポイント
      

      
・雑収入の見直し、工事種類の合算 等

 

 X2:自己資本額、職員数

    平均工事高の合計で除した数値で点数をつけます

       
アップのポイント
        
・工事高は同一テーブル内では低い方が点数が良くなる
        
・増資により自己資本を増やす、職員数を増加させる
        
・但し、上限値・下限値が設定されているのでその範囲内で有効

 

 Y :経営状況分析

  

記号 経営状況分析の指標( )内はY評点への寄与度  計算方法 上限値 下限値  備考


×1 売上高営業利益率    
   (
14.20%)
営業利益/売上高 ×100 7.4 -9.5  
×2 総資本経常利益率
   (
8.10%)
経常利益/総資本(2期平均) ×100 15.8 -13.1   
×3 キャッシュ・フロー対売上高比率
   (7.10%)
(当期利益+当期減価償却実施額+引当金増加額−株主配当金−役員賞与金)/売上高 ×100     6.7 -7.5   


×4 必要運転資金月商倍率
   (2.60%)
(受取手形+完成工事未収入金+売掛金+未成工事支出金−支払手形−工事未払金−買掛金−未成工事受入金)/(売上高÷12) 3.4 -1.6 低いほどよい  
×5 立替工事高比率
   (
10.20%)
(受取手形+完成工事未収入金+売掛金+未成工事支出金−未成工事受入金)/(売上高+未成工事支出金) ×100 37.9 0 低いほどよい
×6 受取勘定月商倍率
   (2.80%)
受取手形+完成工事未収入金+売掛金/(売上高÷12) 4.3 0  


×7 自己資本比率
   (
8.90%)
 自己資本/総資本 ×100 68.4 -23.5  
×8 有利子負債月商倍率
   (
17.00%)
(短期借入金+長期借入金+受取手形割引高 +社債+転換社債+新株引受権付社債)/(売上高÷12) 10.8 0  
×9 純支払利息比率
   (
11.30%)
(支払利息−受取利息配当金)/売上高 ×100 3.1 0 低いほどよい


×10 自己資本対固定資産比率
   (3.50%)
自己資本/固定資産 ×100 529.3 -76.5  
×11 長期固定適合比率
   (
9.10%)
(自己資本+固定負債)/固定資産 ×100    754.5 26.9  
×12 付加価値対固定資産比率
   (5.20%)
{売上高−(材料費+外注費)}/固定資産(2期平均) ×100 1430.6 61.5  

     アップのポイント
      決算前からの対策が重要です
      Y評点への寄与度が高い指標を改善する。
         各指標には上限・下限があるのでそれ以上の改善は意味がありません
      一つの指標に注目しても、他の指標に影響を及ぼす場合があるので注意が必要です
      シュミレーションソフトの使用が一番です

 

 Z :業種別技術職員数

    工事種類別に 
     技術者点数=1級×5 + 2級×2 + その他×1 をテーブルにあてはめて計算します
         たとえば  土木一式に関して
                 1級土木  3名
                 2級土木  4名
                 その他   4名  の場合 


  W :労働福祉の状況、工事の安全成績、営業年数、建設業経理事務士等の数

 労働福祉の状況について
    以下の各項目について点数を付けます

    状  況    説   明    点 数  当事務所での対応
有・適用除外  無
雇用保険加入の有無 従業員がいる場合は強制加入です     0  −15 加入受付中
健康保険及び厚生年金保険加入の有無 法人は強制、個人は5人以上強制     0  −15 手続代行受付中
賃金不払件数    −15×件数    0  
建設業退職金共済制度加入の有無 建設業退職金共済    7.5    0 手続代行受付中
退職一時金制度導入の有無 社内の退職金制度、中退金 等   7.5    0 中退金加入受付中
企業年金制度導入の有無 厚生年金基金・税制適格年金 等   7.5    0 401K制度受付中
法定外労働災害補償制度加入の有無 労災上乗保険(適用の条件あり)   7.5    0 保険加入受付中
              上記の点数合計で評価します。 但し 最高 30点  最低 0点 となります

  総合評点(P)は上記の点数の合計が殆どそのまま反映します。
            合計が7.5アップした場合 (P)点が7.5アップします。

 工事の安全成績について

  審査基準日の属する年(1月1日から12月31日まで)の前年及びその前々年に国内の建設工事で発生した次の業務災害による死亡者及び負傷者(当該業務災害により連続4日以上休業した者に限る。)の数。
 ア) 申請者が発注者から直接請け負った建設工事で発生した業務災害
 イ) 申請者の直接の使用関係にある職員について発生した業務災害
 ウ) 申請者から直接建設工事を請け負った者の直接の使用関係にある職員について発生した業務災害
  *通勤災害は計算から除外します。但し、業務の性質を有する通勤による負傷、疾病、死亡は含む。
  審査の対象に含まれない業務災害(いわゆるもらい事故)  (平成8年7月25日告示)
   災害の発生前後の措置に安全管理上不備が無い場合で
   1.工事現場内で発生した業務災害で天災など工事現場外の要因によるもの。
   2.建設工事とは関係のない第三者の車両より発生した交通事故による業務災害。

 共同企業体に参加した際に発生した業務災害について
  共同施工方式の場合は、共同企業体に出資した比率に応じて死亡者及び負傷者の数を按分します。(小数以下第3位を四捨五入)
  分担施工方式の場合はその分担した建設工事について発生した業務災害による死亡者及び負傷者の数とする。

   労災事故の影響

  工事高が10億未満の場合 点数 P点への影響
     死亡休業 なし 30 +30
     休業   1名 25 +25 →2年間に 休業が1名ある場合は
     休業   2名 15 +15   (P)点が 5点 さがります。
     休業   3名 0 0
     死亡者数 1名 0 0

 営業年数 

   許可を受けて営業した年数により 6年 で1点 以後35年の 30点まで増加します。
     (P)点は殆どそのままの点数が増加します

 建設業経理事務士

   点数 = 1級×1.0+2級×0.4 の合計点数により

            (P)点の増加
    点数    工事高1億未満  工事高10億未満
   0.2    +  6     +  2
   0.4    + 10     +  6→ 2級1名 又は3級2名 で
   0.8    + 10     +  8    (P)点が6点アップします。
   1.2    + 10     + 10

   アップのポイント
     経理担当者はもちろん、他の事務職員・社長・役員まで経理事務士の資格を取得させる。



 激変緩和措置

建設業者のリストラ推進の妨げとならないよう、完成工事高評点(X1)、自己資本額、の評点の算出方法に激変緩和措置が導入されました。
 従って、(X1)、(X2)、の組み合わせにより4通りの申請方法が選択できることとなります

  
工事高      2年平均 又は、3年平均 × ×
自己資本     単年   又は、2年平均 × ×
                            ○は採用  ×は不採用を表す

  上記4通りの申請方法全ての点数を算出して、一番有利な方法で申請する事となります。